従前戸籍の意味【戸籍謄本や戸籍抄本を読み解く】

戸籍全部事項証明書(戸籍謄本や戸籍抄本)を見てみると
【従前戸籍】の記載を見かけることがよくあります。


従前戸籍とは、つまりは前の戸籍のことです。

例えば、山田よみ子さんが
夫・川本としじさんを筆頭者とする婚姻届を出したとします。

すると、山田よみ子さんは元の戸籍から離れ、川本よみ子となります。

その際、婚姻届によってよみ子さんの苗字だけでなく、
本籍も夫・川本よしじさんと同じ本籍に変わるわけです。

そして、婚姻後のよみ子さんの戸籍の身分事項欄をみてみると

【従前戸籍】●●市●●町●●番 筆頭者氏名

という感じで記載されます。

つまり従前戸籍とは、何かしら届出により本籍が変更となり
その変更前には、誰が筆頭者となっているどこの本籍から
新本籍に入ってきたのかを示すものとなります。

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↓婚姻によって新戸籍がつくられ、妻について従前戸籍の記載がされた戸籍謄本の例

本籍 

氏名

青森県八戸市正義町二丁目 222番 

川本 としじ

戸籍事項 戸籍編製

【編製日】平成17年2月12日

戸籍に記録されている者

【名】としじ

【生年月日】昭和60年2月22日 【配偶者区分】 夫

【父】川本 儀助 【母】川本 さよこ 【続柄】長男

身分事項

出生

離婚

婚姻

 

 

(※省略)

(※省略)

【婚姻日】平成18年9月19日

【配偶者氏名】川本 よみ子

戸籍に記録されている者

 

 

【名】よみ子

【生年月日】昭和60年1月11日 【配偶者区分】 妻

【父】山田 喜三郎 【母】山田 みひろ 【続柄】長女

身分事項

出生

婚姻

 

 

(※省略)

【婚姻日】平成18年9月19日

【配偶者氏名】川本 としじ

【従前戸籍】青森県青森市自由町一丁目 111番 山田 喜三郎


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【婚姻届以外に「従前戸籍」の記載が見られるケース】

本籍が変わるケースは、婚姻届以外にも当然あります。

養子縁組届によって、養子が養親の戸籍に入るケース。

入籍届によって、例えば子供が父親の戸籍から母親の戸籍に入るケース。

などなど。

そのいずれについての新戸籍についても【従前戸籍】の記載を見ることができます。

そして、この従前戸籍を調べることによって、前の戸籍、
つまり「除籍謄本(や抄本)」がどこで取得できるかを
調べることができるというわけです。


※戸籍謄本(戸籍全部事項証明)は、本人、配偶者、
子や孫などの直系卑属、親や祖父母等の直系尊属は
取得できます。
戸籍謄本の取得方法の詳細についてはこちらのページをご覧ください。

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↓他にも様々な戸籍の届出の書き方を紹介しています。↓
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